あそび大学を運営する 4 団体は「NPO 法人あそび研究会」を設立しました。
元来、こどもにとって放課後は自由な時間に溢れていて、毎日自分自身で「今日は何をしよう」と決められる時間がありました。また、放課後の時間は基本的にこどもだけで過ごし、大人の目を気にせずに活動できる時間でした。一方で、現代のこどもたちは学校、塾、学童、習い事など常に大人と一緒に生活をしている子が多くいます。その為、本来こどもたちが大好きな「汚いこと」「危ないこと」「バカらしいこと」「秘密のこと」ができる機会が減っています。
こどもの成長にとって貴重な、自分たちの意思で何かを試す機会の減少に比例するように「いじめ」「不登校」が増え、大人になりきれない若者も増えている現状があります。
自分で考え判断する力を身に付け、自走できるようになる為には、こどもの頃のあそびを通して育まれる思考力や判断力がとても大切です。あそびの重要性はまだ十分に認知されていないため、あそび場づくりを応援してもらうことが難しい現状があります。
しかし、あそび場をつくるためには、地域の方や保護者の方の力が欠かせません。「NPO法人あそび研究会」は、こどもたちが自分の意思であそべる場にアクセスできることを目指し、あそび場事業を実施しながら、あそびの重要性を研究します。その結果を、地域の方や保護者の方、行政や企業、地域の団体にも共有するなどし、研究と普及啓発を行っていく予定です。
あそび場100箇所構想
あそび大学に参加したこどもたちや保護者の方から、「家の近くにあそび大学がほしい」という声がたくさん届いています。そこで墨田区のこどもを対象に「あそび場100箇所構想」をスタートしています。新規に施設をつくるのではなく、児童館・学童クラブ・保育園・幼稚園・公園などの既存施設と連携していく未来構想です。
墨田区向島地域の保育園を対象に行った、あそび大学の様子。